冬虫夏草の6次産業化(栽培・加工・販売)で障がい者の自立をめざす
1.冬虫夏草を栽培する
軽作業・安全・簡単・高い利益率
冬虫夏草の栽培の特徴は、特に軽作業で衛生的なところです。半透明のカップに入っているのが冬虫夏草を発生させる菌床(栄養塊)ですが、上右の写真のように普通の民家でも汚すことなく衛生的な安心栽培が出来ます。加温や加湿についても椎茸栽培のように高度な設備は不要です。温度管理は家庭用のクーラーで充分なので、写真上左のようにカップ2つをセロテープ止めして、棚に並べるだけで栽培が始まります。
直径10センチ、高さ10センチ、重さは2個併せでテープ止めして(左)300g。だから、子供でもお年寄りでも安心の軽作業です。加湿もキノコ工場のような自動装置は不要です。市販されている小型で肩掛け式の電池式噴霧器で散水するだけ。これで、菌床(右)からは数多くの冬虫夏草がニョキニョキと成長してきます。納入からわずか2~3ヶ月で、こんなに大きくなりました。1つの菌床からは25~30g(乾燥重量)ほど収穫が可能です。
失敗なしで快適な省エネ栽培
障がい者の方の冬虫夏草栽培には、上の施設がお勧めです。耐用性・耐震性・全天候型になっているので冷暖房費が殆どかからないため、極めて経済的です。しかも炭酸ガス削減設備として、環境省の補助金対象となる可能性もあります。10000菌床を栽培するには幅7.5m×長15.0mの断熱遮光性ハウスが安心で、経済的で、失敗が有りません(詳細は上の写真をクリック)。この設備で、10000菌床を栽培すると、250~300kg(乾重)の冬虫夏草が収穫できます。
2.冬虫夏草を加工する
カップ(上)から取りだした冬虫夏草を子実体と菌糸体に切り分けます。設備は家庭用の包丁とまな板、そしてザルぐらいです。子実体は高価な生薬として、菌糸体は一般的な健康食品の主原料として加工されます。子実体(右)と菌糸体は別々に乾燥します。乾燥機は普通の椎茸乾燥機。子実体は約14時間乾燥、菌糸体は6時間。これで、秦の始皇帝も楊貴妃も探し求めた冬虫夏草が完成。たったこれだけの行程です。
冬虫夏草サプリメントに加工
収穫し乾燥が終わった冬虫夏草は大きく分けて次の方法があります。
①そのまま粉末にして「冬虫夏草100%食品」として加工する
②主原料として製薬会社に送って、サプリメント商品化してもらう
上記①の場合は自社で微粉末精製機を購入して加工し、アルミラミジップに詰めてラベルを貼って愛用者に販売します。これには約2平方メートルほどの衛生的なスペースが有ればいいので、どなたでも簡単に始めることが出来ます。また上記②の場合には、収穫乾燥品を微粉末にせず、粗みじんの状態でBGサイエンスが指定する製薬に外注します。
3.冬虫夏草を販売する
①そのまま粉末にして「冬虫夏草100%食品」として販売する
収穫した冬虫夏草が300kgの場合、上写真のような商品スタイル(30g/個)にすると、約10000商品が出来ます。この商品は通常、販売定価が8000円なので、直販すれば上代総額では8000万円の売り上げとなります。
②主原料として製薬会社に送りサプリメント商品化して販売する
写真の「美修樂」シリーズには冬虫夏草が24g/箱含まれているので、300kg全てを加工すると12500箱できあがります。この商品は通常、販売定価が6000円なので、直販すれば上代総額では7500万円の売り上げとなります。
普及方法で巨大に広がる消費市場
上グラフは、障がい者(手帳交付数)と食品添加物の増加についての年次推移です。この数値の食品添加物とは、防腐剤・酸化防止剤・発色剤・色素香料など化学物質と、クチナシ抽出液などの自然由来添加剤、イースト菌やニガリなどの加工物質と食塩も含まれていますが、これを見るかぎり、食品添加物の摂取増加に伴って障がい者も増えていることが明らかです。食品添加物(化学物質)の多くは腸内に残存して、癌発症や障がい者増加の原因となっていた可能性が高いといえます。
食品添加物、残留農薬など化学物質の体内侵入が、多くの慢性病の引き金になっていることは否定のしようもありません。今や、400万人の障がい者の他にも、6000万人癌罹患者、2000万人糖尿病患者、2000万人循環器系疾患者が慢性病で苦しみ、係る国民医療費は40兆円を突破しています。
上絵は腸絨毛のヒダの奥に化学物質が蓄積しているイメージ絵です。化学物質は絨毛細胞にダメージを与え(山際博士のウサギの耳の実験より)、これらのダメージ細胞が体内で増殖してゆくことが障害者や慢性病を増加させる要因となっていることも想定できます。
冬虫夏草の栄養成分の一つであるリポポリサッカライド(タンパク多糖体)は腸内に入って乳酸菌(腸内細菌)を増殖させることで乳酸を生成。これが腸内環境を弱酸化させることから、蓄積された化学物質を排出可能な成分に変えてゆきます。
情報発信する努力が普及に繋がる
販売については「売り歩く」というイメージよりも、マスコミやインターネットを駆使する情報発信と通販が決め手になります。さらにこれからはスマホを活用したLINEやFacebookなどで広く情報発信することが普及販売の切り札となります。
冬虫夏草の菌床10000個を栽培して300kg(乾重)を収穫して10000商品(冬虫夏草100%)を加工した場合、膨大な慢性病市場の中でわずか800人に行き渡れば完売(スプーン1杯/日で365日摂取/800人)するのですから、そんなに困難なことではありません。
努力したけど、売れ残ったらどうしよう・・・
農業の場合、売れ残って腐敗して大損を被ることがあります。特に、創業1年目は販売成果がなかなか上がりません。
でも大丈夫。冬虫夏草を収穫する際に低温乾燥すること、ビスケットのようにパリッと音が出るほど乾燥させておれば、3年や5年で腐ったり虫が食ったりすることがありません。なぜなら、上手な乾燥によって冬虫夏草は生きてる(休眠)からです。虫がつかないのは、そもそも、冬虫夏草は昆虫の天敵だからです。売れ残っても心配はいりませんが、食品ですから出来るだけ早く完売するよう最大限の努力をしてくださいね。
4.冬虫夏草で6次産業化を実現
確固たる健康産業を確立する
1次産業として冬虫夏草を栽培し、2次産業として冬虫夏草を加工し、3次産業として冬虫夏草の普及販売して軌道に乗れば(1+2+3次)となり、6次産業化補助金を申請する時期が来ます。こうなると政府地方自治体の協力も戴けて、もの作り補助金、大手企業とのマッチングなどの公的支援も得られる他に、民間からもファンドによる多額の増資を得ることも可能になってきます。その場合、冬虫夏草の大規模栽培の他にもドーム型栽培施設を活用する薬草栽培や中期療養型リゾート(上写真)の建設も視野に入れましょう。そうなれば地域の健康を向上させる基地として根強く発展を続けてゆくことになります。
冬虫夏草の栽培と障がい者の自立
Copyright (C) 2011/03/01
監修:一般社団法人 日本自然療法協会