カミナリの電気ショックによって河口付近は無数のアミノ酸が蓄積され、その一部が水中のミネラルと結合しながら酵素(添付画像の紅丸)に変異しました。酵素は周囲のアミノ酸を集め繋ぎ合わせてタンパク質を形作ったり、周辺の有機物(糖質や脂質)を重ね合わせて有機化合物を形作るものなど、酵素が細胞の原形を成すために活躍したのがおよそ38億年前でした。
他の酵素も、河口に蓄積した有機化合物(糖質や有機酸)を幾重にも重ね合わせた多糖体を生成し、その過程でアミノ酸やタンパク質が結合した集合体を形成しました。
これらは液滴と呼ばれる袋状の有機物(マトリクス)に包み込まれながら無数に繋がり、多細胞化してゆきました。袋内のアミノ酸集合体の一つは、やがて生命の根元となる遺伝子へと変異して真核生物への進化を辿り、遺伝子を作らない液適は原核生物へと進化していきます。